腎臓内科とは、腎臓に関わる病気を内科的に診断・治療する診療科で、血尿やたんぱく尿が続く方や、腎機能が低下した方を治療します。
当院では、健診などで尿の異常を指摘された(尿潜血、たんぱく尿など)方をはじめ、糖尿病性腎症、慢性腎臓病、腎結石などを中心に診療しております。
尿中に赤血球が混じるのは、主に腎臓や尿管、膀胱、および尿の通り道(尿路・尿道)になんらかの異常が起きている場合です。過労などからくる一過性で害の無い尿潜血もありますが、尿潜血を指摘されたら必ず専門医を受診し、原因を明らかにしましょう。
たんぱく尿の原因としては、急性腎炎や慢性腎炎などの腎臓に限局した病気と、糖尿病、膠原病(こうげんびょう)、高血圧など全身の病気の一部として腎臓に障害が起きる場合があります。原因によって治療法が異なりますので、正確な診断が必要になります。
糖尿病の合併症の一つで、尿を作る腎臓の糸球体(しきゅうたい)という部分の毛細血管が悪くなり、だんだんと尿が作れなくなる疾患です。やがては人工透析と言って、機械で血液の不要な成分をろ過し、機械で尿を作らなければならなくなったりします。
現在、人工透析になる原因の1位がこの糖尿病腎症です。
慢性腎臓病(CKD)とは、慢性に経過するすべての腎臓病を指します。あまり聞いたことが無いかも知れませんが、実は1,330万人(20歳以上の成人の8人に1人)もの患者がいると言われ、新たな国民病とも見られています。
生活習慣病(高血圧、糖尿病など)や、メタボリックシンドロームとの関連も深く、誰もがかかる可能性のある病気です。腎臓は体を正常な状態に保つ重要な役割を担っているため、慢性腎臓病によって腎臓の機能が低下し続けると、さまざまなリスクが発生してきます。
腎不全とは腎機能が低下して正常にはたらかなくなった状態です。
腎不全には急性腎不全と慢性腎不全があります。
急性腎不全は、なんらかの原因によって腎機能が急速に低下し、老廃物がうまく排出されなくなった状態です。
治療は、急性腎不全となった原因に対するものと、腎不全から回復するまでの腎不全期の管理の2つから成ります。一方の慢性腎不全では、慢性の腎臓病が徐々に悪化し、腎機能は低下していきます。
慢性腎不全が進行して末期腎不全の段階に至ると、腎機能が極度に低下し、そのままでは生命を維持出来なくなるため、腎臓のはたらきを補う人工透析、あるいは根治療法の腎移植が必要になります。
腎臓内に生じた結石を、腎臓結石(腎結石)と言います。腎結石は、その出来る場所によって、腎杯(じんぱい)結石、腎盂(じんう)結石などに分かれ、それらが大きくなったものをサンゴ状結石と呼ぶこともあります。 腎臓内にある場合は、ほとんど痛みが無いと言われます。しかし、結石が腎臓から尿管に移動し、尿管や膀胱などに詰まると、腰から背中にかけての激しい痛みを引き起こします。 尿検査、腹部X線撮影、腹部エコー検査などによって診断をつけます。